シングル「あたしの向こう」を11月12日に発売したaiko。本作しかり、特に女性なら誰もが共感できるような恋する女ゴコロを歌った歌詞が胸に刺さる彼女の楽曲に、救われた人も多いはず。そんな恋愛ソングの女王・aikoに、失恋中の人に贈りたい自身の楽曲BEST3を聞いてみた。
「えりあし」
失恋中の人がこの曲を聴いたら、イントロから号泣必至だと思うが、「いつかまた彼と逢える日が来たら、その時は必ず笑顔で逢えますようにと願って作った曲です」と本人が言うように、切なさの中にも前向きな言葉が綴られていて、聴き終わった後の“余韻”がすごくいい。<ぶったりしてごめんね>という、気になる言葉で始まる出だしが秀逸すぎて、その後の展開が気になって仕方なくなる。aiko本人もお気に入りの曲で、ファンの間でも非常に人気が高く、ライヴでは涙を流しながら聴いている人が多い。
「あたしの向こう」
“今の二人”の風景を、<あなたはあたしの向こうに あたしはあなたの向こうに何を見る>という言葉で見事に描き切っている。「前向きに忘れることができたらいいなって思って作りました。切ない歌詞だけどアップテンポな曲なので、音量上げめで聴いて元気になってほしいです」(aiko)と、切ない言葉が並んでいるけど、疾走感のあるピアノロックサウンドで聴くと、不思議と前向きな気持ちになれる。「えりあし」で思いっきり泣いた後は、この曲を聴くと、少しだけ一歩前に進めるかも。
「ドライヤー」

「失恋の歌です。好きな人がくれた物を捨てられず、忘れられず、一番苦しい時期の事を書きました」と言うように、好きな人との失った日常を、“ドライヤー”という毎日手にするもので表現した、aikoならではの歌詞に胸が熱くなる。当たり前かもしれないが、人は恋をすると“五感”をフルに駆使して相手の事を想う。aikoは特にその“五感”が鋭いようだ。だから彼女が書く詞はとことん人間くさく、胸に沁みる。aikoのラブソングは、失恋の処方箋だ。