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  • 2019.09.06

【インタビュー】草彅剛「父ちゃんと母ちゃんへの親孝行になったかな」“クズ一家”の長男を演じて見えた新しい世界

「こんな草彅剛見たことがない!」――待望の単独主演映画『台風家族』は世界一クズな家族=鈴木一家を描いた作品で、中でも草彅が演じる長男・小鉄はひとり娘にまで軽蔑される、ケチでズルくて人でなしな、とびきりのクズ野郎(笑)。でも、なぜか憎めず、最後は愛すべきキャラクターとして忘れられなくなってしまう…。そんな絶妙な人物像を演じきった撮影の裏側をインタビュー。茶目っ気たっぷりに話してくれた彼の語り口も最高です♪

文/若松正子

当初は市井監督が苦手だった!?最後までわかり合えなかった真相を語る!

――以前のインタビューで「市井(昌秀)監督から知らない自分を引き出してもらえる気がする」と言っていましたが、実際に撮影を終えていかがでしたか?
草彅 監督とは最後までわかり合えずに終わってしまいました(笑)。
――え?
草彅 でも、それが逆に良かった。監督はめちゃめちゃ真面目で一瞬一瞬、真剣に向き合う方なんですね。一方、僕は良く言うとラフで適当にやっているくらいの方が動けるタイプだから、最初は監督が苦手だったんです(笑)。でも、仕事っておもしろいもので自分のペースでやっちゃうと予想通りの枠からはみ出せない。逆に「これ、大丈夫?」って不安なくらいの方が(作品が)出来上がったときに、自分自身も観たことがなったような芝居が引き出されたりするんですよ。だから、そう言った意味では監督とわかり合えなくて良かったなと。
――真逆な相手の方がいい化学反応が生まれると。
草彅 そう。最初はなんでそんなに真面目になるんだろう?余白を残しているくらいの方がうまくいくのにって思っていたけど、だんだん監督の熱意が僕の中に浸透して尊敬するようになっていって。だってモニターを観るときとか瞬きもしないで、目が血走って充血しているんですよ。“監督、大丈夫?”って思うじゃないですか。でも、その熱意がそれこそ台風の目のようにみんなを巻き込んで…って、この例え上手いですね(笑)。
――わかりやすいです(笑)。
草彅 ホント、そんな監督の熱い血走った圧力で背中を押してもらい、最後まで演じ切れた気がします。実際、今回は僕、新しい地図が始まってから初めての主演映画だったので、ちょっと空回りして力が入り過ぎているところがあったんですね。でも、そこを監督がうまくコントロールしてくれた。小鉄はただのクズなんだけど最後はほろっとさせるシーンもあったりして、また新しい僕の表情がスクリーンに表れていると思いますよ。

ファンの子に怒られてもへっちゃら!?自身のクズっぷりを明かす!

――いい意味でクズっぷりが板についていました(笑)。草彅さん自身は自分をクズと思うことはあります?
草彅 基本的にクズですよ。家で愛犬のクルミちゃんが待っているから、仕事中もすぐ帰りたいと思っちゃうし(笑)。それを言うと最近ファンの子が怒るんです。「剛くんは昔はちゃんと仕事をしていたのに、初めてワンちゃんを飼ったらそんな人になっちゃったの?」って。でも事実だから仕方ない。不謹慎だけど、1秒でも早く帰りたいからむしろ真面目に仕事をやっています。そう考えると根っからのクズかもしれない。ヤバいですね(笑)。
――クルミちゃんが来てから早く帰りたくなった?
草彅 いや、その兆候は昔からあったかも。だいたい僕、冷房が苦手で現場でもエアコンをすぐ切るんだけど、消してもすぐ誰かがつけるので、それが嫌なんです。特にうちの(香取)慎吾ちゃんはすごい冷房好きで、僕が消しているそばからつけるっていう。それも帰りたくなる理由のひとつかもしれない(笑)。あと、22時を超えると眠くなっちゃう。だからできるだけ良いコンディションで終わらせたいってことで、22時以降は(本番を)一回で決めたいんです。そのためにはテストなんかいいじゃないかと。チェックしている間に次をやろうって、その方が結果的にうまくいくんですよね。まぁ、でも、あんまり言っていると生意気だと思われるし、仕事は好きなのでこれからもみなさん、お仕事をください。
――最後は営業になっちゃった(笑)。
草彅 すみません。よろしくお願いします(笑)。
――映画の話に戻りますが『台風家族』はタイトル通り観終わった後、自然と自分の家族のことを考えてしまう作品ですよね。
草彅 本当ですか?そのコメントいいですね。そのために僕らもやっていますから。僕自身、この作品は父ちゃんと母ちゃんへの親孝行になったかなと思っていて。役的にはさっきも言ったようにクズですけど親孝行的なシチュエーションもあるので、息子がこういう演技をしているっていうのは喜んでもらえる気がするんですよ。
――ご両親は草彅さんの作品はいつも観ている?
草彅 いや、僕の仕事を気にしていないフリをして気にしているっていうか。「なんか出ていたんだっけ?」みたいな、あんまり関心がないようなことを言うんですよ。そこは僕としては物足りないんだけど、今回は公開が延期になるなど両親も特に気にかけていた作品だったようで、観に行ってくれるみたいです。
――ご自身の未来の家族像についても考えました?
草彅 やっぱり小鉄の奥さん役の尾野真千子ちゃんがいいですよねぇ。さっぱりしているけど女性っぽくてめちゃめちゃ素敵。真千子ちゃんが演じた役も良くて、クズな小鉄を三歩下がって見守っているけど、実は小鉄より貪欲かなっていうところもあって。結局、男は手の平で転がされているっていう、僕もそういう奥さんがいいです(笑)。


【作品情報】
映画『台風家族
9月6日(金)公開

出演:草彅剛 MEGUMI 中村倫也 尾野真千子
若葉竜也/甲田まひる 長内映里香 相島一之 斉藤暁/榊原るみ・藤竜也
監督・脚本:市井昌秀
音楽:スパム春日井
配給:キノフィルムズ
©2019「台風家族」フィルムパートナーズ

<STORY>
台風が近づく2018年のある夏の日、鈴木小鉄(草彅剛)は、妻と娘を連れて実家へと車を走らせていた。10年前、銀行強盗で世間を騒がせた両親の葬儀に参列するためだ。葬儀といっても、死体はおろか、逃走に使われた霊柩車も、強盗した2000万円も未だに見つかっていない。そんな中、音信不通だったきょうだいが集まる理由は、財産分与を行うためでもあった。すっかり朽ち果てた鈴木家に、長男の小鉄をはじめ、長女の麗奈(MEGUMI)、次男の京介が次々とやってくる。しかし、末っ子の千尋(中村倫也)は“見せかけ”の葬儀が終わってもやって来なかった。そして、財産分与の話し合いの最中に、見知らぬ訪問者が現れたことで、きょうだいそれぞれの本音や不満、秘密が炙り出されていく。やがて明らかになる10年前の真実。なぜ両親は強盗をしなければならなかったのか、なぜ消えてしまったのか……。



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