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  • 2018.09.02

【ライヴレポ】aiko、3年ぶりのフリーライヴ『Love Like Aloha vol.6』に3万7千人が集結!「できれば朝がくるまでみんなで酒盛りしたい」

8月30日に神奈川・サザンビーチちがさきにて開催された3年ぶり6回目となるaikoの野外フリーライヴ『Love Like Aloha vol.6』(以下LLA)。天気は快晴で、会場には過去最多となる3万7千人の観客が押し寄せたが、この日のライヴを一番楽しみにしていたのは、ほかでもない、aiko本人だったのではないだろうか。前回の『LLA vol.5』が小雨混じりの中での開催だったことも関係しているかもしれないが、特にライヴの前半は、“晴れた夏空の下であなたに会いたいんだ”という願いにも似た強い想いが現れたセットリストとなっていた。

ウーリッツァーとアコースティックギターの優しくメロウなイントロが心地良い風を引き連れてきたオープニングナンバー「夏が帰る」。デニムスカートで登場したaikoは、観客のクラップに合わせて<雨よ止んでお願い>と歌いながら空を見上げ、満面の笑みを見せた。別れ話の電話の最中に音玉が鳴り響く特効が仕掛けられて驚いた「あたしの向こう」では、<明日は晴れるから星はいくつ見えるかな>と語りかけ、スウィンギンなポップジャズ「予告」では花道を歩きながら、歌詞通りに夕焼けを盗んでいった。アップテンポながらも、歌詞は切ない失恋ソングを続けたaikoは、100mくらい先の最後尾の観客にも届くように、「またこの場所でライヴすることができました。みなさん、来てくれてどうもありがとうございま〜〜〜す!」と、いつもより高い声で挨拶した。さらに、前方の徹夜組に向けて、「この場所に来ている人たちはみんな寝てないでしょ。私も緊張してずっと眠れないまま、みんなのエゴサーチしていました」と笑い、「みんなと同じ気持ちで、今日はボロボロになるつもりでこのステージに立っています。最後の夏休みにすごい記念の、体中が痛くなるような、いい意味でも、悪い意味でも、傷をいっぱいつけて、最高の時間を過ごしたいなと思っています。みんな、すでにしんどいと思うけど、踏ん張ってな。最後までよろしくお願いします!」と呼びかけた。

雨上がりの道で恋心を呼び起こされる「横顔」では風を受けながら50mに及ぶ花道を実際に歩きながら歌い、<空は暗くなってゆく今日も終わってしまう>と別れをそっとつぶやく「アンドロメダ」をパフォーマンス中に静かに陽が落ちていった。続く、ピアノバラード「瞳」は新たな命の誕生を祝った曲だが、<aiko 20TH>という巨大なオブジェに向かって<Happy Birthday to You>と歌うシーンでは、オーディエンスはきっと、今年の7月に記念すべきデビュー20周年を迎えたシンガー・ソングライターaikoの誕生を心から祝うように口ずさんでいただろう。センターステージで8本の真っ直ぐな光に包まれて歌った神秘的な光景も忘れられない。目の前で観ている景色と歌で語られる心象風景や情景描写がシンクロして、新しい思い出として刻まれていく。野外ライヴならではの醍醐味を味わった想いがした。

「ここからさらに膝から下を破壊したいと思います」と宣言したaikoは、恒例の男子女子コールを経て、「サザンオールスターズ40周年記念おめでとうございます!」と叫び、メドレーコーナーへ突入。「MISS BRAND-NEW DAY」を歌い終えた後に口にした「おめでとうございます」に少し桑田節が入っていたのは気のせいだろうか。6月6日にリリースした最新アルバム『湿った夏のはじまり』に収録されたピアノが踊るポルカ「ドライブモード」やギターロック「エナジー」、センターステージに座ってファンと触れ合いながら歌った「二人」へ。そして、再び、サザンのバラードの名曲「YaYa(あの時を忘れない)」のカバーを挟み、夏が踊るベランダで<涼しい風が香って陽射しで少し灼けた髪>を結んだ「信号」、暑すぎる部屋であなたの思い出を汗と一緒に流そうとする超早口曲「明日の歌」、17年前にリリースされた2ndアルバム『夏服』に収録されていた人気曲「初恋」に、必ずやってくる夏という季節にかつての恋を思い出す「雲は白リンゴは赤」と、花道を駆け抜けながら全9曲を一気に歌いきった。

「これで私の夏が終わるなって思うんやけど、心も体の中もいろんな意味でズタズタになって。そして、このライヴが終わるともぬけの殻になってしまうんですけど」と語ったaikoだが、現在、全国27ヶ所45公演に回るホールツアー『Love Like Pop vol.20』を開催中。週末には長野公演を控えているというハードスケジュールだが、明日が来るとは思えないほど、1曲1曲にすべてのエネルギーをぶつけていた。このバイタリティーはどこから来るのだろうか。この20年間、ひとりひとりの心にこの歌を絶対に届けるんだという情熱が一度も薄れたことがない。その想いの強さ、体を張って消化した歌詞の説得力がaikoの凄さであろう。

照明を落とし歌った「天の川」、例え会えなくても、同じ空の下で同じ日差しを眩しいと感じているはずだという心の繋がりを込めた「花風」。花道を走りながら歌った彼女は「みんなのおかげでアロハが出来ました」と感謝の気持ちを伝え、「できれば朝がくるまでみんなで酒盛りしたいくらいですよね。だが、しかし、そんなことができないくらい、後半戦はもっとみんなをボロボロにしてやる!砂の上って死にそうですよね。だけど、もっともっとボロボロになってしまえ〜」と叫び、これで最後かもしれないという刹那の今を感じながらも、明日も明後日も、来年の夏も会いたいと願う「夢見る瞬間」や「ストロー」でオーディエンスを踊らせ、次の季節の訪れを予感させる「ハナガサイタ」では真っ直ぐに手を伸ばしながら<君の声が欲しい>と歌い上げ、「この会場にいるみんなが今日のことをちょっとは覚えてくれていますように。またね」という言葉の後、暑い夏の日にひたむきに光を探す「キラキラ」でライヴを締め括った。遠い街で暮らしていても離れ離れではない。次に会うときのことを想像して日々を過ごすという歌詞こそ、aikoから観客に向けたメッセージだろう。「また必ず会えますように。元気でね。お疲れ様でした」という言葉を残してステージを去った後には、なんと1700発もの花火が打ち上げられた。アロハが終わり、夏が過ぎていく。この日、自分の目で見た景色、自分の耳で聴いた歌、肌で感じた季節や風はきっと一生、心に残るだろう。

写真/岡田貴之 文/永堀アツオ



<セットリスト>
1.夏が帰る
2.
あたしの向こう
3.
予告
4.
横顔
5.
アンドロメダ
6.

7.
メドレー MISS BRAND-NEW DAY、ドライブモード、エナジー、二人、Ya Ya(あの時代を忘れない)、信号、明日の歌、初恋、雲は白リンゴは赤
8.
天の川
9.
花風
10.
夢見る瞬間
11.
ストロー
12.
ハナガサイタ
13.
キラキラ


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