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  • 2013.12.09

【インタビュー】体制への反骨精神を、王道ロックに乗せ高らかに歌うsupercellのニューアルバム

11月27日に約2年半ぶり3作目となるニューアルバム『ZIGAEXPERIENTIA』(ジガエクスペリエンティア)をリリースしたsupercell。新ボーカリストにこゑだを迎え、これまでの作品とは一線を画す“王道ロック”にチャレンジ。コンポーザーryoの社会への、体制への激しい想いが言葉になり、唸りをあげて襲い掛かってくるロックサウンドと相まって、心をわしづかみにされてしまう。なぜ今このアルバムだったのか、そして新ボーカリスト・こゑだについて、ryoにじっくり話を聞いた。

文/榑林史章

自分でやっていなかった“王道ロック”にチャレンジ

――1st『supercell』は初音ミク、2nd『Today Is A Beautiful Day』はnagiさん、そして今回の『ZIGAEXPERIENTIA』はこゑださんと、アルバムごとにボーカルが違うわけですが。

ryo たとえばグラビアアイドルは個々に得意な角度やポーズがあって、写真上完璧になれる。でも、360度はムリで。その360度でどこから狙っても完璧に表情を作れる人が女優になれると思っていて。最近の音楽って、グラビアアイドルのキメのワンショットのようなものが多いと思うんです。でも自分はそうじゃなくて、その人の360度、喜怒哀楽を見せてあげられる音楽を作りたい。たとえると自分は映画監督、ボーカルは主演女優という感覚なので、特に違和感はないです。それに毎回同じことをやっても仕方がないので。

――こゑださんはボーカルオーディションで決まったわけですが、そのときのオーディションでは、どういう声を求めていたのですか?

ryo 次はロックでいきたい、それにはこういう声がいいなというのが、何となくありました。数年前は、初音ミクというだけで意外性があったし、nagiさんのときはニコニコ動画から出てきたプロじゃない人が歌うという面白さがあった。今回は、そういう新鮮さや斬新さではなく、自分の中でやっていなかったジャンルという部分で、王道のロックにチャレンジしてみたかった。それが、こゑだちゃんを選んだ原点です。

――具体的にはどういう部分がよかったのですか?

ryo とにかく声がでかかったのが良かった(笑)。もちろんトレーニングしてそういう声が出せるようになる人もいるけど、それによって勉強した音楽しかできなくなってしまうんです。それって楽しさがないですよね。だから自分が求めたのは、知識はなくてもとにかく歌うことが好きで、その上で歌がめっぽう上手い人。そういう条件を満したのは、彼女だけでした。

自分とボーカルと楽器のかけ算で生まれてくるのがsupercellの音楽

――その主演女優の個性と自分のやりたいことが合わさったとき、初めて作品の方向性が見えてくると。

ryo これはかけ算で、自分と歌う人、そしてメインに使う楽器がかけ合わさったとき、何が出てくるかっていう。それこそが、supercellの音楽だと思っていて。今回はボーカルがこゑだちゃん、楽器はエレキギターというかけ算でした。前はすべてピアノで曲を作っていて、こゑだちゃんとピアノの組合せも悪くなかったんだけど、ギターのほうがこゑだちゃんの声との相性がよかったんです。その上で、彼女にどういうことを歌ってほしいか考えた。決してかわいい声質ではないので、キュンキュンする恋物語のようなものは違うし。じゃあ、もっと世相を斬るみたいな角度から、早口でまくしたてるみたいなのがいいなと。

――『ZIGAEXPERIENTIA』には、主人公が社会のシステムに疑問を抱き、もがきながらそれでも前に進むという物語が、SF的な世界観を下敷きに描かれている。これには実体験も備わっている?

ryo supercellとしてメジャーデビューして、自分の中でこれはおかしいんじゃないか?と思うことがたくさんあって、今回はそれが起爆剤になった。たとえば、こういうことをやりたいと企画案を提出しても、それがまったく反映されなくて、理由を聞くと「会社的には難しい」みたいなことを返されてということが何度もあって。もっと情熱を持って挑んで欲しいのに、結局通るものも通らなかったりとか。そういうひとつひとつがすごくストレスだったんです。でも、こういう話を人にすると“それが嫌ならインディーズに行け”って言われます(笑)。前にBOOM BOOM SATELLITESの中野雅之さんと対談させていただいたときも、そう言われました。確かにそうですよね。人の力を借りてCDを作っているわけだから、そこに文句を言うのはお門違いだったなと。あと、他にもいろいろあり……(苦笑)。

――体制に対する反骨精神を持っているという部分で、このアルバムは“レベルミュージック”と呼ばれる視点もリアルに持っているわけですね。

ryo あ、それ前にも言われたことがあったけど、そういう意味なんですね。意味を知らなくてスルーしていたんですけど、なるほどね(笑)。

ライヴのことを想像しながら作った。ライヴをやりたい!!

――ryoさんはもともとロックが好きで、バンドでドラムをやっていた。今作がロックアルバムになったという点では、自分のルーツが反映されたアルバムにもなったわけですが、すごくライヴで聴きたいなと思いました。

ryo 自分自身バンドをやっていた時代の印象を、思い出しながら作っていた感じもありました。曲を覚えて演奏してライヴで魅せてという。だから、ライヴでこういうものをやったら楽しいだろうなという気持ちで作っていましたね。こゑだちゃんは歌うたびに節回しが変わったり、遊びが加わったりして、毎回が本当にライヴみたいなんです。とくに「No.525300887039」っていう曲は、自分のドラマー時代を思い出してリズムを構成するのがすごく楽しくて。ザ・フーのドラムのキース・ムーンが、片手でタム回しをするんですけど、今の人は両手で規則正しくやるんですよね。それをあえて右手だけで不規則にいくっていう。“ライヴでやったらかっこいいだろうな〜”って、想像しながらやっていました。だから、本当にライヴはぜひやりたいです。今いろいろ考えているので、楽しみにしていてください!

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