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  • 2017.11.02

【ライヴレポ】シド、『NOMAD』ツアー8本目となる東京公演開催!マオが「何ファイナルみたいなライヴかましてくれちゃってんの!」と感激!!

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『SID TOUR 2017 「NOMAD」』と題し、9月23日から全国のホールを回っているシドが、10月27日に東京・国際フォーラム ホールA公演を開催。今回のツアー、セットリストの軸となるのは、前作から3年6ヶ月ぶりのリリースとなったオリジナルアルバム『NOMAD』の楽曲たち。そこに詰め込まれた臆することなく進化し続ける彼らの表現欲と挑戦心はステージで鮮やかさを増し、4人とファンの絆がますます深まった公演だったようにも思う。

『NOMAD』のジャケットビジュアルをモチーフにしたセットが目を引くステージに現れたのは、デザイン違いの真っ白な衣装に身を包んだ4人。横並びに立ってオーディエンスの声援を浴び、それぞれのポジションに移り拳を高く突き上げて1曲目の「NOMAD」へ。楽器陣の1音1音、重なるマオの歌声は柔らかくだけれど力強くて、エキゾチックで雄大なスケールと高揚感は、『NOMAD』というアルバムがもたらしてくれた感動を蘇らせてくれる。

一転、マオがマイクスタンドを掴んで「声ちょうだい!」とアグレッシブモードに切り替わった「XYZ」では、Shinji、明希も広いステージを躍動。どっしりとした疾走感を生むゆうやのドラムも、全身に心地良い。

「今日はツアーのちょうど折り返し、8本目。ここで盛り上がらないと、後半やめちゃおうと思っているからね(笑)。よろしく!」とマオが挨拶して、「KILL TIME」へ。ジャジーな曲ににじむのは、4人のスキルの高さ。さらっとやってのけてしまうのが彼らである。

明希「どの会場でもエネルギーがすごくて、いいツアーになっているって日々感じています。今日も最高の夜にしましょう!」

Shinji「ここ最近、本当にギターが楽しくてしょうがないし、『NOMAD』のギターがまた、楽しくて。今日は大好きなギターできみたちに夢と希望を届けるから」

ゆうや「みんなで一緒に『NOMAD』を作り上げていきましょう!」

3人の決意の言葉に続き、マオがハロウィンの話や自身の誕生日エピソードで和ませてくれた上で、シティポップな雰囲気漂う「スノウ」へ。ノスタルジックな色をたたえた「嘘」。『NOMAD』の中で異彩を放つ、深くを漂うような「低温」。骨太くてロックな「躾」。驚くほどの振り幅の広さもまた、シドの魅力だ。

眠っていた本能を呼び醒ますような「バタフライエフェクト」、マオの「まだまだ出しきっていないよね。東京、後半戦盛り上がらなかったら帰っちゃうぞ!」という挑発をきっかけに、銀テープが弾けた「ANNIVERSARY」では大きなシンガロングが。<君にありがとう>という歌詞を、マオの閃きで“シドにありがとう”とオーディエンスが叫べば、メンバーのテンションも上がらないわけがない。マオが明希の肩に手を回して歌ったり、Shinjiと明希が向かい合って演奏したり、ゆうやのドラム台を囲むように3人が集まったり、オーディエンスが座席なんてお構いなしでモッシュしたり。ステージも客席も、高まるままに本編ラストまで駆け抜けていった。

アンコール1曲目に彼らが選んだのは、13年前にリリースされたインディーズ1stアルバム『憐哀-レンアイ-』に収録されている「青」。「懐かしい気持ちで歌っていました。最新のツアーで昔の曲も育っていくっていいよね。15周年に向けて、シドは昔の曲もちゃんと連れていくから」というマオの言葉も、ファンにとっては嬉しかったはずだ。

ツアーグッズ紹介では、ゆうやが通販番組のごとく巧みな口上を披露したり、明希が客席をバックにマオ、Shinji、ゆうやを自身のスマホで撮影することになったり、Shinjiが素敵なライティングでハンドスピナーをアピールしたり、マオがシドギャTシャツでほかのバンドのライヴに行ってみることを勧めたり。14年経っても、MCでの和気藹々としたほのぼの感はそのまま。そんなところも、愛おしい。

「離れていても手紙やSNSで励ましの声をくれたり、アルバムやライヴの感想をくれたりする。4人は、そんなみんなのことを普段から想っています。今日、ここに来てくれているであろう人から、「生きている意味や生まれてきた意味を見失いそうになってしまうときがある」っていう相談の手紙をもらって。俺も、10代のときは本当に空っぽで、そのツケが後々回ってきたり、上京して挫折したこともあるから、その気持ちがよくわかるんだよね。でも、例えば俺たちのライヴに来てくれている、それだけで生きている意味はあると思うんだ。俺たちにとっては、演奏、歌、言葉をみんなに届けるのが、生きている理由。そうやって、ひとつひとつ理由を積み上げていく生き方だっていいんじゃないかなって。シドは、もうすぐ15周年。生きる意味を探して、ずっと一緒に歩いていこうね」

マオの誓いが導いた最後の曲は、『NOMAD』のラストを飾る「普通の奇跡」。メンバーはもちろん、彼らを支える人やファンも含めてのシドという集合体の想いはひとつだと、それぞれが噛みしめたことだろう。

さらに、ステージにひとり残ったマオは「いつもありがとう」と客席に向かって感謝を伝え、長いこと抱きしめポーズ。「何ファイナルみたいなライヴかましてくれちゃってんの!(笑)。俺たち、急成長したね。バンドやっていて本当に良かった。久々に帰りたくない。でも、次がまたあるから。俺たちなら、これ以上いける。愛しています!」という言葉を胸に、再び会える日を待ちたい。

文/杉江優花


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