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  • 2017.05.31

【シド 日本武道館公演 2017「夜明けと君と」】 「モテる男はサプライズが得意です(笑)」衝撃の演出と最高のプレイで魅せつけた未来へと繋がる“光”

初日は「夜更けと雨と」、そしてこの2日目は「夜明けと君と」と銘打たれ、5月12日、13日に東京・日本武道館で行われたコンセプトライヴ。白いロングジャケットと黒ボトムスで衣装を統一した4人がステージに登場しただけで、パッと会場の空気が華やぐ。「ANNIVERSARY」で軽やかに幕開け、無数のレーザーが照射する中「laser」を投下。マオのファルセットは美しく、間奏のアンサンブルには粘り気のあるグルーヴが脈打っている。「Re:Dreamer」のファンのよく揃ったフリも圧巻。会場は早くも一体感に包まれていた。

小雨に見舞われたこの日、MCで「天気的には(ライヴ名と)真逆ですね(笑)」と笑わせたマオ。「セットリスト、今日もいい感じですよ?結構マニアックな曲から、久しぶりにやる曲まで…」と期待を煽り、「cosmetic」をタイトルコールすると歓喜の声が上がった。歩く女性の姿が背後に映し出され、小気味よいShinjiのギターカッティングに、明希の太く艶っぽいベースライン、ゆうやのタメの効いたドラミングが重なる。ファンクな曲調繋がりで「CELEBRTITY」へとなだれ込むと、都会的なシドらしい音世界で観客を陶酔させ、最後はマオのキスの音で幕切れ。間髪入れず「ドレスコード」を披露した。

「超楽しいね!シドのワンマンライヴは1年7ヶ月ぶり。欲求不満です(笑)。欲求という欲求、ストレスというストレスを吐き出して、全部置いて帰りましょう!」と語ると「ゆうや、ストレスある?」とマオが問い掛け、メンバー紹介を兼ねたトークがスタート。「ライヴ前に気合入れしようとしたら、声が裏返っちゃう」のがストレスだと明かしたゆうやは、「あっ!」と大声を出すものの、声より表情に注目が…。「そういうの何て言うか知っている?顔芸です(笑)」とマオはバッサリ。明希のストレスは飲食店で注文しようとしても「声が通らない」こと。「追加のイタワサビを頼みたいんですよ。スイマセン!イタワサ!って言っているのに」と嘆いたが、「基本ストレスないです。昨日と今日これだけ観に来てくれる人がいて、こんな幸せなことないんじゃないかと。今日もありがとう!」と結んだ。続けてShinjiを「シンイチー!」とマオが呼ぶ小ボケを挟みつつ、「明希がいい感じにまとめやがったからさ、俺、ストレスある人間じゃダメじゃん?」と躊躇いながら、「“シドのShinjiです”って紹介するの、言いにくいんですよ。サ行とタ行が多くて」と滑舌上の問題を吐露。言いにくいか、言いやすいかの多数決を採る場面も含め和気あいあい、久しぶりのワンマンライヴを丸ごと味わおうとしている空気が伝わって来た。

本編の折り返し地点を迎え、「次は、なかなかの久しぶりじゃないですか?」とマオの言葉に続き放ったのは「星の都」。星空のような光景が背後に広がる中、Shinjiの爪弾くアコギが哀切を帯びて美しく響く。さらに「もう一曲、懐かしい曲を」と「マスカラ」を披露。ニューウェーブ感を湛えたメロディとサウンドメイクに聴き入ってしまう。セピア調のフィルム映像がスクリーンに映し出され、マオが凛としたファルセットで歌い始めたのは「ミルク」。浮遊するメロディは盤石な演奏によって一層際立ち、ただただ心地良く美しかった。黄色い強いライトに照らされる中、ステージの端から端までメンバーが思い思いに動き回った「Room」までの全4曲。それぞれの曲の冒頭には大歓声が、終わりには深く想いの籠った拍手が送られていた。

「懐かしいね~!写真のアルバムをめくっているみたいな感覚で今日はライヴやれているよね?」と感慨深げなマオ。楽曲を振り返り、歌詞に「“雨”と“君”という言葉がいっぱいあるなって」と気付いたそうで、「初日のセットリストは“雨”が入っていて、今日は“君”が入っているから、家で歌詞カードを見て調べてみてね」とファンに語り掛けた。

「後半ですよ。いきなり盛り上がるけど大丈夫?拳の用意!あと、喉開いといて!」とマオが切り出すと、「Graduation」を放ち、すさまじい疾走感と爽快感で会場を満たしていった。隣に来た明希の肩をマオが抱いたり、明希とShinjiが向き合って呼吸を合わせてプレイしたり、とメンバー間の一体感も目に見えて増していく。「Dear Tokyo」でさらに燃料を継ぎ出されたかのように、ステージからも客席からも圧倒的な熱が放射された。途中、立ち上がってシンバルを叩くゆうや、センターでギターソロを奏でるShinji、隣で支える明希。レゲエ調にリズムが変わり、マオの「ほんと、会いたかったよ!」から怒涛のラストへ。この時点で相当な盛り上がりを見せていたのだが、「次何だと思う?昨日やったから今日やらないと思った?やります!」からの「循環」は、ファンにとっては嬉しい誤算。中毒性のあるフレーズはまるで呪文のようで、ファンは音に操られるようにその場で無心に回転、ジャンプする壮観な眺めが広がった。本編ラストの「one way」は、会場全体が明るく照らされる中、思い切りパワフルな歌と演奏を弾けさせた。大きくスティックを振り下ろすゆうやの満面の笑み、マオの爽快な表情が大写しになる。「みんな最高だったよ!どうもありがとう!」とマオが感謝を述べ、メンバーは一旦ステージから姿を消した。

10分ほど後、赤白のレーザーが目まぐるしく射る中、グッズのTシャツを各人各様のスタイリングで着こなしたメンバーが再登場。最新曲「バタフライエフェクト」で “最新形態”を見せつけたかと思えば、初日に続き、「吉開学17歳(無職)」を放つと、ファンは狂喜乱舞。きらびやかなシドの奥底に今も変わらず存在する荒々しい暗黒面を浴びるようで、不思議な清々しさを思えた瞬間だった。「さっきの明るい曲はね、すごく古い曲で…」と語り出しながら、長年のファンが多く説明不要であることにすぐ気付き、「知っているか(笑)」とマオ。「1stライヴからやっているから、通してやっておきたいなと」と、「吉開~」と「循環」を2Days共に披露したことへの想いを述べた。

「嘘」「V.I.P」と代表曲を連打し、「ラスト行くぞー!」とマオのシャウトから「夏恋」を披露。最高のコンディションのもと、安定した歌、演奏を堪能させて、ライヴはここで終わったかに思えた。スクリーンには告知映像が流れ出し、シングル「螺旋のユメ」を8月2日に、3年6ヶ月ぶりのニューアルバムを9月にリリースすること、そして全国ホールツアーの開催決定の報にはファンの絶叫が響き渡った。するとメンバーがステージに再び戻り、「光」を奏で始めたのだ。誰かの中に生き続けたい、それが君ならいい、と切々と歌い上げるこの曲は、ファンに捧げる愛そのもののよう。ラスト、長く伸ばすマオの声は澄み渡り、じっと立ち尽くしていたファンはすべての音が鳴り終わる前に大拍手を送った。力を出し切り、足元の台につっぷすような姿を見せたマオは、立ち上がると明希、Shinjiとハイタッチし、ゆうやとはガッツリ握手。

Shinjiは「ありがとう!いつもいつも感謝しています。これからもよろしく!」と涙を堪えながら挨拶。そんなShinjiの肩をゆうやが優しく叩き、明希はマイクなしで「ありがとう!」と声を限りに叫んだ。ゆうやは「こんなに大勢の人が観てくれるのは“普通”じゃないね。こんな普通じゃないことを僕らはこれからもずっとやっていく。それにはこの大勢のみなさんが必要なんです!」と熱く語り掛けた。マオは「今日の「光」はまた忘れられない「光」になりました。ごめんね、「夏恋」でラストとか、騙して。モテる男はサプライズが得意です(笑)」と笑わせながら、全国ツアーの告知を振り返り、「みんなと次に会える約束があると、安心します」と真剣な面持ち。本公演を開催する前のライヴでは、次の約束がない状態だったことを回顧しながら、「この2日間集まってくれて、俺たちは幸せ者。みんなに感謝しています。アルバム、めっちゃカッコいいの作っているから期待していて」とも語り、マオコールを最後に求め、「愛してまーす!」とシャウトして深くお辞儀。ステージを後にした。

セットリストも衣装も両日ガラリと変えて、ファンを満足させるコンセプチュアルなライヴを準備し、完璧にやり遂げたシド。初期曲を盛り込み、それらの楽曲に現在のシドのモード、表現力で新たな息を吹き込んでいたことが何よりも尊く感じられた。最新にして最高の姿を見せつけた日本武道館公演を終え、シドが次に踏み出す未来への一歩が待ち遠しい。

文/大前多恵



<セットリスト>
1.ANNIVERSARY
2.laser
3.Re:Dreamer
4.cosmetic
5.ドレスコード
6.CELEBRITY
7.星の都
8.マスカラ
9.ミルク
10.Room
11.Graduation
12.Dear Tokyo
13.循環
14.one way
-アンコール-
EN1.バタフライエフェクト
EN2.吉開学17歳(無職)
EN3.嘘
EN4.V.I.P
EN5.夏恋
EN6.光


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