• ミュージック
  • 【インタビュー】Alice Nine 10年やってきたからこそ見えたもの 新しい何かが始まる予感
CONTENTS
Home
  • スペシャル
  • 2014.03.19

【インタビュー】Alice Nine 10年やってきたからこそ見えたもの 新しい何かが始まる予感

バンド結成10周年を迎えた2014年、待望のニューアルバム『Supernova』を3月19日にリリースするAlice Nine。約2年ぶりとなるこのアルバムは、今までのAlice Nine像を残しつつも、未来に向けたメッセージ、勢いを感じさせる力作だ。本作とこの10年を振り返って聞いた。(※体調不良によりNao(D)は欠席)

文/大島暁美

作りたかったものは今現在の自分たちが見ている景色

――アルバムをリリースするのは、2年ぶりなんですね。

 (レコード会社を)移籍して、さらに「ここだというタイミングの時に出したい」というワガママを言わせてもらって、当初の予定よりも半年くらい遅れてのリリースになりました。

――昨年、シングル3枚を連続リリースして……。

 はい。普通だったらそのままアルバムにつなげていくと思うんですけど、ツアーが終わってから作った曲をアルバムに入れたいと思って、あえてその流れを壊しました(笑)。

ヒロト すごく無理をすれば(当初の予定で)できないこともなかったんだけど、もっと音楽的環境を良くしたいと思って移籍したので、最初に出すアルバムは満を持して出したかったんです。

沙我 前回のアルバム『〝9〟』は究極に時間がない中で作ったアルバムだったんですね。だから今回は、しっかり確認する時間もとったレコーディングをしたかったし、それができるようにしました。今までは一発勝負というか、一度決めたことは変更できないことが多かったんですけど、今回は何回も見直ししながら制作できました。

――どんなアルバムを作りたいと思って、曲作りを始めたんですか?

 最初に考えたのは、ライヴの空気感を閉じ込めるようなアルバムを作りたいと思ったんですよね。今現在の自分たちが見ている景色を、リアルにパッケージしたものを作りたかったんです。Alice Nineも10周年という節目を迎えて、自分たちはあらためて「誰かの光になる」「背中を押してあげる」バンドなんだと再確認できたので、こういう曲たちが生まれてきました。

ヒロト アルバムを出したあとにツアーをやりたかったので、それを想定して曲出しもしてましたね。

 アルバムツアーをちゃんと回りたいと思ったんです。シングルを出した流れでアルバムを出すと、出すだけで終わってしまいそうだったんですよ。そうじゃなくて、ちゃんとアルバムの曲をライヴで演奏して、お客さんとキャッチボールをしながら曲が成長していくのがバンドの醍醐味だと思うので。

――「曲はライヴで育つ」って、よく言ってますよね?

 小さい頃、雑誌のインタビューを読んでたときは、その言葉の意味がよくわかってなかったんですけど、今は、自分でバンドをやってみてよくわかります。

――ちょこちょこアレンジとか、変えてるし。

ヒロト 音源通りやってる曲の方が、少ないです。

 自分たちがまずワクワクしないと、いいライヴにならないですからね。

沙我 いい意味で緊張していたいので、ツアーごとにアレンジが変わる曲もあります。音源通り聴きたいという人もいるかもしれないけど、それがおれたちのライヴのスタイル。自分たちが楽しんでやっていれば、絶対に観客も楽しんでくれるはずと信じて、前向きにやってます。

「アルバムタイトルは今のバンドのテンション感に近い」

――今回のレコーディングは、どうでしたか?

 プリプロでしっかり固めて、それからレコーディングに入りました。プレイよりも音作りに時間をかけることができたので、楽しくできました。

ヒロト 今までで一番ストレスなく、クリエイティブな現場だったと思います。『〝9〟』の反省点をしっかり伝えて、担当のディレクターさんがしっかりそこを改善してくれたので、音に対してより真剣に向き合うことができました。気持ちの面で嘘偽りのない音が、パッケージできたと思います。

沙我 今回は、ドラムとベースのアレンジに気をつけました。昔の反省点として、ギターとかの上ものとリズム隊が同じ世界にいないというか、それぞれが好き勝手にやってしまう傾向があったんですよ。Naoさんと「そこはちゃんとしないと、あかん」って話して、曲ごとにいろいろ考えていきました。手数勝負というよりも、少ない音でインパクトのあるアレンジができたと思います。最近、メンバー全員が個人を表現するんじゃなくて、Alice Nineというバンドに尽くせるようになってきたと思うんですよ。ツアー直後に作ったこともあって、いろんなことが見えてたんですよね。Alice Nineというものがハッキリ見えていて、そこに向かってやっていけたので、演奏自体はすごくシンプルなんだけど、カッコいい仕上がりになったと思います。個人的には、そこが一番気に入ってるところですね。

 今回、歌はほとんど家で録りました。家に電源プラグから機材まできちんと揃えて、レコーディングできる環境を整えてあるんです。もともとボーカリストは孤独なものだし、自分との戦いを突き詰めて歌を録っていくから、自分としてはこの方法が気に入ってます。メンバーがその場にいなくても、もう10年一緒にやっているので、音から息づかいを感じることが出来るんですよね。今までで一番楽しいレコーディングになりました。

――激しい曲もあるけれど、全体的にディストーションが際立ったギンギンのロックアルバムではないですよね?きちんと構築されていて聴きやすい、でも洗練されたロック魂を感じる作品だと思いました。

ヒロト パッと聴いて、ギンギンな感じが出てないからじゃないですか?いわゆる勢い重視のロックンロールな要素、ギターのリフやフレーズだけが目立っていないから印象が違うだけで、根本的なところは今までの作品と変わってないと思います。

――『Supernova』というタイトルの意味は?

 『〝9〟』も自分たちのバンド名を入れて、決意を新たにしたタイトルだったんですけど、今回も10年やって来て、まだ新しいことを発見してるし、進化し続けられているという感覚が強かった。ここからまた新しい何かが始まるという気持ちをこめてつけました。“Supernova”って宇宙が始まる大爆発のことで、今のバンドのテンション感に近いかなと思います。個人的な感覚では、今回、1stアルバム『絶景色』を作っている感じに近かったんですよ。「もっとこういう風に見られたい」という打算がどんどんなくなってきて、バンドの初期衝動に近いなって感じたんです。それで、10年経っても新しい始まりを連想させるような、そんなタイトルにしたかったんです。

――ポジティブな歌詞が多いAlice Nineだけど、「+−」では毒を吐いていて、新鮮でした。

 ポップな曲に毒を混ぜるのは、面白いかなと思ったんです。自分自身、カフェラテみたいに、苦いんだか甘いんだかわからないものが好きだったりするので(笑)。

――こういう歌詞だと、歌も攻撃的に変わるんだなと思いました。

 「+−」の元曲を作ったのは沙我くんで、沙我くんって口では結構いろいろ言うんですけど、音楽に対してめっちゃ誠実なんですよ。だから、おれも無心というか、飾り気のない歌を歌いたくなるんです。そういう曲はビブラートとか過剰なニュアンスはつけずに、ちょっと若い感じの歌になりました。「+−」や「SEVEN」は、そうですね。

――アルバムがリリースされたあとには、ツアー『Alice Nine TOUR 2014「Supernova Symphonia」』 が決定してますね。

 はい。4月16日から7月5日まで続く、長いツアーがあります。

沙我 アルバムツアーといえば、これくらいやりたいと思っていたんで、嬉しいです。

 後半はアジアをたくさん回ります。

 10周年なんで、これくらいあってもいいかなと思います。

――結成10周年。この10年を振り返って見て今、何を感じていますか?

 どんな音楽をやるのか全然決めずに、「なんか面白そうだからやろうぜ」って組んだバンドが、試行錯誤しながら赤ん坊から大人になっていく過程って、人生そのものだと思うんです。その成長過程を一緒に見て育ててくれたのはファンの方々だと思うし、これからも見ててほしいなと思います。

 ようやく始まった感があります。10年で終わるバンドか10年で始まるバンドかと言われたら、絶対に後者だと思うので。まだまだやれることがあると思うし、焦らないでマイペースに活動していきたいと思います。

ヒロト 10年前よりも音楽を好きになっているのが、すごく幸せなことだと思う。その前は不満しかなかったんですけど、今はこの世界そのものが楽しいと思えるようになっているので、このバンドを一生懸命続けてきて良かったなと思います。

沙我 やりたいことだけをやれた10年だったと思います。10年って、言われるほど長くなかったし、身体も思考回路も全然大人になっていないので(笑)、このままの感じで20年30年とやっていければいいなと思いますね。

関連リンク

公式サイト
Alice Nineの楽曲をMusic Unlimitedでチェック!
RECOMMEND

ViViD・シンのハマっているPS3ゲームBEST3

バンド結成10周年を迎えた2014年、待望のニューアルバム『Supernova』を3月19日にリリースするAlice Nine。約2年ぶりとなるこのアルバムは、今までのAlice Nine像を残しつつも、未来に向けたメッセージ、勢いを感じさせる力作だ。本作とこ . . . 続きを読む

SHOWが好きな好きな日本の楽曲BEST3

バンド結成10周年を迎えた2014年、待望のニューアルバム『Supernova』を3月19日にリリースするAlice Nine。約2年ぶりとなるこのアルバムは、今までのAlice Nine像を残しつつも、未来に向けたメッセージ、勢いを感じさせる力作だ。本作とこ . . . 続きを読む

CONTENTS

あなたへオススメの記事

注目記事

アクセスランキング

AdSense