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  • 2016.02.15

【ライヴレポ】安室奈美恵、“LIVEGENIC”ツアーファイナル!「騒げ!」と叫んだ夢のような世界

2015年9月8日にさいたまスーパーアリーナからスタートした安室奈美恵の全国ツアー『namie amuro LIVEGENIC 2015-2016』が、10日、千葉・幕張イベントホールで国内でのファイナルを迎えた。このツアーは、昨年6月にリリースされた書き下ろしの新曲ばかりのアルバム『genic』を引っ提げてのもの。最先端のトレンドを引っ張る世界最高峰のクリエイターたちをプロデューサーに迎えたこの作品で、安室は“私を見て”と、1曲目「Photogenic」でリスナーを挑発するように歌い、その後もアクセル全開で次々と繰り出されるハイエナジーなビートにさえ、もどかしいと言わんばかりの激しさで、次々と英語詞でメッセージをたたみかけた。

トータルで私が受け取ったのは、次のような想いで胸を張る女性像だ。“私のことどう見たっていいけど、あいにくあなたが思うような私とはワケが違うの。誰がどう言おうと、私は自由にほしいものを手に入れる。さぁ女子諸君、女であることを祝い、人生を謳歌しましょう。転んだって大丈夫。意志あえあればなんでもできるのだから”。

本当に強い女性とは何かを問いかけていく、つまりそのシンボルとなるべき自分とも真っ向から向き合うことを覚悟した、非常にストイックなアルバムといえる。そして、今回のツアーはそれを体現してみせる内容。20周年を経てなお進化を止めようとしない安室奈美恵に、10代から一緒に育った女性たちが、いや昔を知らない若い女性たちさえも、憧れの眼差しを向け、背中を押してもらおうと大挙して押し寄せるのは当然だろう。

そんな安室奈美恵の疾走を象徴するかのようなオープニングの映像。気づけば、ステージのはるか高い位置に、バン!とまさに完璧にフォトジェニックな立ち姿がシルエットで現れた。熱狂とともにソウルフルな歌声が響く。2曲目の「Close your eyes, Close to you」では、発光する2体の巨人が、会場をゆっくり闊歩し始めた。安室奈美恵の夢の世界へようこそ、と迎えられたような楽しい気分が会場に漂った。髪をキュッとひっつめ、真っ赤なコスチュームをまとった本人は、あくまでもクールに貪欲に、ダンサーズをしたがえたしなやかなダンスとこのツアーで鍛え抜いたノドで、ニューアルバムのナンバーを攻めていく。曲終わりのキメのポージングに熱狂は増していった。

目が釘づけとなってしまう向こう側だった人が、こっちに来てくれたという感覚になったのは、髪をおろし、青いスパンコールのミニスカートとなって現れた6曲目の「Time Has Come」からだった。花道を通ってセンターステージに向かうとき、観客の興奮ぶりに反応した本人が、思わずニコッとしたのだ。その瞬間「キャーッ!」という嬌声が全方位から。これはなんとも壮観だった。センターでできるだけみんなにアピールしようとする彼女。振り向くだけで、手を伸ばすだけで、「キャーッ!」となるさまに、少し照れつつ笑顔になる。安売りしない笑顔だからこそ、ファンもそこに本当の気持ちを感じて嬉しくなるのだろう。

ゴールドを基調にしたコスチュームに着替えた中盤、ライトも含めてゴージャスな世界で「Golden Touch」。今回のアルバムで個人的に一番惹かれたグルーヴィーなナンバーだ。ミディアムの「Get Myself Back」では、手拍子を煽る場面も。会場はこれに応えて「Oh Oh…」の大合唱。MCまったくナシでも、こういうところで一体感を味わえる。これが安室奈美恵流のコミュニケーションなんだなと納得した。

「BLACK DIAMOND」、「グロテスク」、「REVOLUTION」と3曲続けて、DOUBLE、平井堅、Crystal Kayとのコラボ曲が、ビデオ共演というカタチで聴けたのも新鮮だった。非常に美しかったのが、最新シングル「Red Carpet」をセンターで歌う際、上から降りてきたランタンのようなムービングライト。誰もが見とれる華麗でエキサイティングなダンスが安室の魅力だが、あえてひとりで、観客に心を手渡すように歌う姿もまた素敵だったのである。静かなムードの余韻を慈しむように、続く「TSUKI」では純白のロングドレスとなり、背に鏡を負う月のオブジェで万華鏡のような世界の中で、珠玉のバラードを堪能させてくれた。オリエンタルな曲とのマッチングが実に美しかった。

黒とシルバーのシックなミニスカートに早替えしてからのラストスパートは、体力の限界に挑戦するかのような熱量で、扇情的なダンスと歌を見せて尽くした。「Every Woman」は、観客を叱咤激励するように「騒げ〜!」とシャウト。このたった一言に観客の興奮は最高潮に。そして、本編最後は「Fashionista」。見る者の目をはねつけるくらいの強さで、“私を見て”のポーズをキメる安室奈美恵。デビュー当時から変わらず貫く絶対的なスタイルに圧倒された。

アンコールではポップなライティングのなか、ステージ上での早着替えなんていうサービスもありつつの「Birthday」、そして、『genic』のラストを飾っている唯一アンプラグド的な曲である「Anything」。会場と一緒にゆったりとワイパーをしながら、「You can do anything」と歌う晴ればれとした表情が印象的だった。立ち去り際、「今日はどうもありがとうございます。また遊びに来てね。バイバーイ!」と、思いっきり手を振る安室。そのたったひと言のMCに、“ありがとう!明日をまた頑張る!”と観客も思いっきり手を振った。

安室奈美恵というアーティストは、聴き手に対して自分の心情を口数多く語って聴かせる人ではない。それだけに、ともすると厭世的な孤高の人と見えてしまうようなところがあるが、実はそうではないことに気づいた。歌声とダンスと笑顔とで、ギュッと凝縮したコミュニケートをするべき場はライヴ。もうそれだけでいい、と、安室奈美恵は心に決めているのではないだろうか。そこもまた、ある意味頑固に貫かれている彼女のスタイルと言っていいだろう。

文/藤井美保

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