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  • 2015.05.08

aikoのニューシングルに感じる、シーンでの“圧倒的強さ”の理由――“新しさと、変わらない強さと”

4月19日、ZeppTokyoでaikoの全国ツアー『Love Like Rock Vol.7』の2日目を観た。2日目にしてかなりの完成度。いつもながらaiko本人そしてスタッフの力には恐れ入る。このツアーは、ニューアルバムを引っ提げて、という内容ではないため、逆にそのセットリストに注目が集まっていた。『~Rock~』はそのツアータイトル通り、aikoの作品の中でも比較的ロック色が強い曲がチョイスされる。でも、詳しいことは8月まで書けないが、誰もが聴きたいと思っているあの名曲を歌ってくれたりもする。 

そんなライヴツアー中にリリースしたのが4月29日発売の33枚目のシングル「夢見る隙間」だ。“せつない”ロックナンバーでピアノが躍動感を感じさせてくれつつも、aikoの真骨頂でもあるせつなさを演出してくれている。“これが最後かもしれない”“これでもう逢えないかもしれない”という、シアワセな瞬間でさえ不安なシーンを想像してしまい、どうしようもなく揺れる気持ちを言葉にしている。でも“あなたの愛だけで生きていたい”という言葉で、強い想いを伝えて、そんな風にこの曲は、シアワセなはずなのに、不安が拡がりドキドキして激しく鼓動する心臓のごとく、軽快にリズムを刻む。“不安だけどせつない”――相反している言葉かもしれないけど、シアワセすぎる時ほど、ふとした瞬間に感じてしまった不安が心をざわつかせることがある。aikoはそこを切り取って、シアワセすぎるがゆえの不安の大きさを、見事に表現している。誰にもマネできないこれぞaikoといっていい世界だ。

aikoの作品全てに貫かれているのは、あなたへの私の想い。愛おしくてしかたなくて、苦しくて、哀しくて、そしてせつない想い。ここは彼女がデビュー以来というより、シンガー・ソングライターを志した時から変わらない。そう、“変わらない強さ”がaikoの強さだ。様々なものが、時代の“気分”で流行り廃りを繰り返す中、常に多くのファンから支持されるためには、やはり“変わらない強さ”は不可欠。それはやがて“ブランド”となる。つまり、進化や成長を遂げつつも、変わらない想いを常に胸に抱き続けることが強さであり、だからこそ幅広い世代のファンから共感を得ることができる。それが“信用”でもある。aikoの作品は裏切らない、aikoのライヴは絶対に面白い、という“信用”になっている。

一方、サウンドの面でもやはり変わらない強さを感じることができるが、前作「あたしの向こう」からアレンジを手がけるOSTER projectが、いい意味でアグレッシブさをプラスさせ、感情の“揺れ”が強調、増幅され、伝わってくる。2曲目の「未来を拾いに」は川嶋可能の手によるもので、ホーユー『ビューティラボ ホイップヘアカラー』CMソングとしてオンエアされている。ライヴで盛り上がる用に作ったかと思うほど、グルーヴが気持ちがいい。そしてもう一曲、その美しい壮大なアレンジと、キーの高さがよりせつなさを感じさせてくれるサビが気になる「さよなランド」。これもOSTER projectのアレンジで、「夢見る隙間」とは全く違う雰囲気と温度感で、“ラシド ラシド 皆で重ねよう ラシドラシド 永遠に”というサビは、一度聴くと耳から離れない。クセになる。終始aikoの高い声が堪能でき、ちょっとこれまでの作品とはまた肌触りが違う。個人的にはaikoの好きな曲ランキングの上位にランクインしてきた名曲。

というように、今回もまたいつものように、いや、いつにも増して非常に内容の濃いシングル、ミニアルバム級の満足感を与えてくれる。aikoの才能と引き出しの多さ、攻めるサウンド、“変わらない強さ”……彼女が女性シンガー・ソングライターシーンの先頭を走り続け、牽引している理由を再認識できるシングルだ。 

文/ランキングBOX編集長・田中久勝

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