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  • 2015.04.20

【インタビュー】藤竜也 型にはまらない役者としての生き方 変化を楽しむ大人のダンディズムとは──

北野武監督作品『龍三と七人の子分たち』で主演を務めた藤竜也。長いキャリアの中で、久々に感じた撮影現場での高揚感とともに、いままでのイメージを破るコミカルな役に挑んだ今作。撮影時の北野監督との関係や元ヤクザの“ジジイ”を好演する同年代の共演者との裏話、いままで経験した現場でのドキッとしたエピソードなど、ベテラン俳優ならではの貴重な体験談をたっぷり語ってもらった。御年73歳、型にはまらない自然体がカッコいい “ジジイ”はまだまだ変化し続ける──。

文/金子裕子

『愛のコリーダ』以来の高揚感を感じた北野作品


──北野武監督作『龍三と七人の子分たち』で主演を演じることになったいきさつは?
 最初は「北野組からオファーがある」というだけで中身はわからなかったです。正直なところ、「俺?間違いじゃないの?」という気持ちでしょうか。でも、意外だと思いつつも「ラッキー!」という気持ちでした。しかも主役の龍三で使っていただきましたから。
──北野監督と初めて仕事をした感想は?
 変な人(フフフッ)。そんなに大したことではないんですけど、ただ、目も合わさないんですよ。「(監督の仕草を真似つつ)うん、なんか……やろっか!」とかって(笑)。
──リハーサルの時にも目を合わせない?
 本読みのときは言うことはおっしゃっていました。「これは漫才と同じですから、間を取らずにどんどん掛け合いをしてくれ」といった注文がありまして。1回目に僕が長い台詞を言った時に「もっと速く、畳み掛けるようにやってくれ」と言われて。でも、細かいことはそんなにおっしゃらなかったですね。
──北野組の雰囲気はいかがでした?
 北野武という映画監督の存在にはカリスマ的なものがあります。まずヨーロッパで高い評価を受けているし、みんなが「次は何を撮るんだろう?」と、注目をしている。そんな風に常に期待される監督って、世界中でもそんなにいないでしょ。北野さんはそのひとりです。そして、北野組に参加していちばん感じたのは空気ですね。スタッフが「北野作品を撮っているんだ」という高揚感を感じました。
──数えきれない現場を経験している藤さんにとっても、その高揚感は久しぶりでしたか?
 大島渚監督の『愛のコリーダ』以来かな。
──これまでにも増して張り切りましたか?
 どの作品でも変わらないですよ(笑)。ただ、監督は我々が演技をしている隣の部屋でモニターを観ていて出てこない。まるで天岩戸に隠れた天照大神みたいですよ(笑)。だから、僕はひたすら龍三を届けるというか。俳優が熱い演技を届けて、それで監督に喜んでもらえればいい。それが映画の現場ですから。
──天照大神=北野監督は部屋から出て来たことはなかったですか?
 時たま出てくるんですよ。演出とか関係なく、自分がよほど気に入ったシーンで。「いやー、いまの面白かった!」とかって言って、またす〜っと部屋に入っちゃう(笑)。これがけっこう嬉しくてねぇ、役者冥利です。
──どんなシーンで出てきました?
 近藤正臣さんが演じたマサと僕がいる蕎麦屋のシーンと、龍三が男娼にイジられるシーン。監督、ああいうのが好きなんでしょうねぇ(笑)。

73歳、同じことはやりたくない!まだまだイメチェン途中

 

──藤さんといえば渋くてダンディーなイメージですが、今回はコミカルな演技も披露して、意外な弾けっぷりが楽しかったです。
 すごく嬉しいです。“早撃ちのマック”を演じた品川(徹)さんが、あるときぽつっと言ったんです。「私は、この役でイメージチェンジができますかねぇ」と。それを聞いたみんなはしばらくシーンとしちゃってねぇ(笑)。でも「確かにそうだよ」と思って。品川さんは79歳で、僕が6歳下だけど。僕も1本、1本、イメージチェンジをしたいと思ってやって来ている。同じことはやりたくない、ハマリ役とか作りたくないんです。だから品川さんの言葉で、僕もあと6年は同じ気持ちでやっていけると、あらためて思いました。
──長いキャリアの中でこれは過酷だったとか、仰天のエピソードはありますか?
 3、4度、死にかけたことはあります。ひとつは映画『あゝひめゆりの塔』(68年)の撮影で、ちょうど僕の結婚式の前日でした。若い兵士の役で、火山灰地の斜面みたいなところに、所々に埋めてある爆弾をかいくぐって走るシーン。もちろんスイッチマンと何度もテストをして爆発のタイミングを計って。でも、僕たちもリハーサルで何回も走っているから脚がどんどん疲労してくる。そうしているうちに、本番直前で舛田(利雄)監督が「俺が(スイッチマン)をやる」と言い出して。たぶん、プロのスイッチマンがやると安全なところに僕が行ってから押すから物足りない。視覚的にすれすれのタイミングで爆発させたいと、監督は思ったんでしょうね。ところが、その頃には僕も疲れて本番で脚がちょっともつれてしまった。で、爆風に吹っ飛ばされて……。一つ間違えば、翌日の結婚式どころか、いま、ここにいなかったかもしれませんね(笑)。
──若手の俳優たちに言いたいことは?
 新しいことを教えてください!最近Huluに加入して邦画・洋画を問わずにたくさん観ているんですけど、得することばっかり。で、そこで得た刺激みたいなものは、きっと体に入っていて、自分の芝居のどこかで使っているはずです。僕らの時代は、使えるフィルムも限られていたから、演技にも自由がなかった。でも、今の若い俳優さんは自然にスタニスラフスキーみたいな芝居が出来るじゃないですか。それぞれの個性も生かして、百花繚乱ですよ。いいなぁと思っていますよ。

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