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  • 2015.02.25

【インタビュー】清水翔太 相性×のR&Bと日本的情緒、その狭間での7年間闘争 戦いは次のステージへ

シンガー・ソングライター清水翔太の7年間、いや、曲を作り始めてからの10年間のキャリアをまとめた初のベスト盤『ALL SINGLES BEST』。アーティストとしての“芯”はデビュー曲「HOME」を作った時から何も変わらない――そんなことを再確認できたベスト盤だと彼は言う。そして最高に相性が悪いR&Bと日本的情緒との間で、いつも戦い続けてきた7年間であったと。この作品をきっかけに、新しいことに挑戦し人々にまた新たな感動を与えたいという天才シンガー・ソングライターが、今言いたいこと、伝えたいこととは?

文/西廣智一

デビュー曲「HOME」の時に完成されていた感性、言葉、“太い芯”

──今回のベストアルバム『ALL SINGLS BEST』ですが、デビューシングル「HOME」から始まり、次に最新シングル「I miss you -refrain-」が並ぶというその曲順に驚かされました。原点である楽曲と最新曲が並ぶことで、改めて翔太さんの音楽に対する“ブレなさ”も強く感じられましたし。

清水 このベストで自分なりに発見したことがあって、歌の技術などでの成長はあると思うんですけど、言葉や考え方や感性というところが「HOME」を作ったときから完成されていたんだなということで。だから初期の曲と最近の曲が並んでも違和感があんまりないっていうのは、一種の個性だと思うんです。ボーナストラックにデビュー前に作った「春風」という曲を入れているんですけど、最新曲と比較してもいい意味で大きな変化はないなっていう。

──それはアーティストとしての信念が7年間変わらなかったから?

清水 そうですね。だからデビュー前の16、7歳の頃からもうアーティストで、自分の中にちゃんとひとつの“芯”みたいなものがあったんでしょうね。だからこれ、デビューから7年間のベストということですけど、曲を作った時期でいうと10年経っていて、僕の中では10年間の歴史をまとめたベストなんですよ。

──でも10代半ばでアーティストとしての信念が完成されるのって、すごいことですよね。

清水 すごいなと思いますね(笑)。でも自分で自分のことを褒めるわけじゃないですけど、今「HOME」でデビューしてくる18歳がいたらイヤだと思いますよ(笑)。とはいえ、「HOME」はいい曲なんですけども、清水翔太のすべてを語るという意味ではほんの一部分でしかなかったので、あの曲がいきなりヒットしたことで「やべえ」みたいな気持ちもありましたね。ここから何していこうと、逆に迷わされるみたいな。

「君が好き」で「HOME」の呪縛から解放された気がする

──その迷いがなくなったのはいつ頃? 

清水 アルバム2枚出したぐらいですかね。それぐらいまではまだ世間が思う自分のイメージとのギャップに苦しんでいたり、というのはあった気がします。

 ──その世間のイメージに応えようという気持ちは?

清水 もちろんありました。でも「もっとほかの引き出しも開けたい」って気持ちもありましたし。「君が好き」(2009年12月発売の5thシングル)を出したあたりで、「HOME」の呪縛から解き放たれたみたいなところはありますね。なんか悪い言葉になっちゃいましたけど(笑)。

──なるほど。10年も曲を書き続けていると、年を取るにつれて経験や技術を手にすると思います。翔太さんは若さを失うことと、経験を得ることのバランスについてはどう考えていますか?

清水 みんなそこで折り合いをつけていくんだと思いますよ。新しくできることがどんどん増えていくけども、若さって絶対に取り戻せないものですからね。でも僕は、できる限りその若さを失わないようにと考えているんです。砂のように指の隙間から、1秒単位で若さがどんどんこぼれ落ちていくわけですよ。そこで少しでも残そうという意識というか、15、6歳の目線にできるだけ立ち返って曲を書くんです。「DREAM」(2014年1月発売の16thシングル)はまさにそれで、そうすることで自分の感性の若さを保つことにつながっているのかもしれないですね。

小田和正とのコラボで感じた、こうあるべきという本当の“ミュージシャン”像

──そして翔太さんはR&Bを軸にした楽曲で、J-POPシーンで7年間戦い続けてきたわけですが。

清水 僕の7年間は本当にそれでしかないですよ。僕はR&Bやソウルミュージックが好きだけど、日本の情緒っていうものもすごく好きで。その最高に相性が悪い、R&Bと日本の情緒をいかにバランスよく楽曲の中に成立させるかが、いちR&Bファンとして、いち歌い手として、そして日本のソングライターとしての命題だったわけです。R&B系アーティストがポップスをやることを、R&Bファンはセルアウトと思いがちだけど、逆なんですよ。日本人ならそこで戦わないと意味がないと思うんです。だから僕にとってはその戦いの7年だったわけです。

──その戦いはこの先も続いていくわけですよね。

清水 あの~、この話をした後に言うのもなんですけど、ベストで区切って次はもうちょっとカッコいいことをやりたいなと思っていたり…(笑)。

──あははは(笑)。でもアーティストとしての芯の部分は変わらないわけですもんね。

清水 もちろん。これからも戦い続けますが、“ブレじゃない”程度に……ずっと同じことやっていてもしょうがないですからね。「お、出してきたな?」と感じてもらえるぐらいのことをやりたいなと思います。

──酷な質問ですが、この7年間で特に印象に残っているシングルってありますか?

清水 全部印象に残っているんですけど、一番思い出深いのは、小田(和正)さんと一緒にやった「君さえいれば」(2012年2月発売の13thシングル)ですかね。

──小田さんと一緒に制作して印象に残っていることは?

清水 今って歌がうまけりゃとりあえずプロになれちゃうんですけど、昔はもっと本当のミュージシャンがプロになっていたと思うんです。そういう意味で小田さんを見ていると、やっぱり“ミュージシャン”なんだなって。なんでも楽器を弾けるし、そこがまたカッコいいんですよね。アーティストだったら楽器のひとつもできて、自分で歌詞もメロディも書くのは当たり前。シンガー・ソングライターという肩書きなんてそもそもいらないし、アーティストって言うんだったら表現してナンボでしょって。小田さんとご一緒してそういう想いはより強くなりました。だからぜひ、これからアーティストというものを目指している人たちは、どんどん音楽を作るというところの骨組にまで興味を持って、打ち込みだろうがギターやピアノの弾き語りだろうが何でもいいんですけど、ちゃんと自分から発信して表現するってことをやってほしいですね。

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