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  • 2014.06.23

【ライヴレポ】Acid Black Cherry 、プロジェクト『Shangri-la』代々木で見せた芯が通った潔さ

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Janne Da Arcのボーカルyasuのソロプロジェクト・Acid Black Cherryの、昨年8月から続くプロジェクトの最終章、「Project『Shangri-la』Final Season」の東京公演の2日目が15日、国立代々木競技場第一体育館で開催。ABCならではの激しくて妖しいロックと親しみやすい和やかな雰囲気は、1万2千人を虜にし続けた。

超満員の国立代々木競技場第一体育館の客電が落ちると、ディズニー映画のオープニングを思わせる音楽が流れ、その音に合わせて照明が演奏するかのように光り、さらにレーザー光線が真っ暗なステージの上を軽やかに踊っている。“Ready?”の文字が何回も映し出され、観客のコールが大きくなる中、音が途切れ、ステージ中央に白い衣装に身を包んだyasuが現れた。1曲目の「ジグソー」の演奏が始まると、yasuは弾けたようにステージ前面へと走り出し、力強く唄い始めた。「飛べ! 代々木!」と観客を煽り、お得意の激しい横ヘドバンをしながらライヴ定番曲「ピストル」で、会場を一気に盛り上げる。約10か月間をかけ、全都道府県を廻ってきたこのツアーも、ラストの宮城公演を残すのみとなったセミ・ファイナル。今まで全国のファンの人からもらったエネルギーを一気に発散するかように、yasuもバンドメンバーもしょっぱなから気合全開だ。

2曲終わったところで、最初のMC。いつものようにちょいエロ話を混ぜて客席を沸かせつつ、次のブロックへと進んでいく。「蝶」では真っ赤な照明の中、天井いっぱいに赤い薔薇と蜘蛛の巣にかかった蝶の画が映し出され、ジャジーな演奏と相まって、妖しい雰囲気を醸し出している。「1954 LOVE/HATE」では、天井にアルファベットの文字が映し出され、レーザー光線が飛び交う中、スリリングな演奏が炸裂する。1万2千人を収容するこの会場ではめずらしいことだが、この日のステージには映像モニターがなかった。前回の“Erect”ツアーの時はアリーナ席の真ん中に巨大な円形のステージを作って、どの席の観客からもステージが見えるように気を遣っていたことを考えると、“?”と思ったのだが、その理由はアンコールの時にyasu本人から語られた。

「今回のツアーは、日本中を笑顔にしたいというシンプルな気持ちで始めました。だから、光と音だけでどれだけ伝えられるか。大それたセットも作らず、ドッカンドッカン(特効)もなくて、照明とライヴだけで表現してみたんです」

その言葉通り、yasuは激しい曲はエネルギッシュに全身を使って観客を圧倒し、しっかり歌を伝えたい曲は艶のある深い声を震わせて、一曲一曲の世界を丁寧に唄い上げていく。光と音だけというシンプルなステージだからこそ届けられる感動を、余すところなく観客に伝えていた。

そんな人間らしさを大切にしたステージングは、MCや選曲にまで及んでいた。MCのお題をTwitterで募集して、ステージ上で決めるという自由さ。この日は父の日にちなんで「お父さんに怒られた話」がトークネタに選ばれ、メンバーが順番に話していく。あまりの面白さに最後は全員のクロストークになってしまっていたが、それぞれのエピソードの中にメンバーのキャラクターが見え隠れしていて、とても興味深かった。また、アンコールでは観客のチケット半券を抽選して、当たった人が演奏してほしい曲をリクエストできるというコーナーも。yasuが当たった人に気軽に話しかけたり、とてもフレンドリーで温かな空気が流れていた。

また、誰もが驚いたのは本編中盤に披露された仰天シーンだったはず。観客からのパートチェンジのリクエストに、「無理だよー」と全員が両手でバツ(X)を作って、そのままXの「X」の演奏が始まってしまったのだ。これはほぼぶっつけ本番だったらしく、途中で演奏がグダグダになって終わってしまったのだが、そんなひとつひとつのアプローチがどれも微笑ましく、Acid Black Cherryならではのアットホームな温かさに溢れていた。

全都道府県、60本のライヴを駆け抜けた「みんなを笑顔にする旅」は、確実に人々の心に明るい勇気と希望を与え、大きな試練と戦っている22日の宮城公演でファイナルを迎えた。このツアー、ライヴを通じてyasuが伝えようとしたことは、会場に集まった人たちの心に必ず届いているに違いない。 

文/大島暁美

(※先にツアー最終日の22日宮城公演のレポートを掲載しましたが、よりライヴの魅力を伝えたいため15日東京公演のレポートを掲載しました)

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