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  • 2014.06.18

【インタビュー】KREVA HIP-HOP界のパイオニア 10周年に贈る究極のベスト盤

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数々の伝説を残し、HIP-HOP界を牽引してきたKREVAが、6月18日にソロデビュー10周年を迎えた。記念すべきこの日に、彼のこれまでの軌跡が詰まったベストアルバム『KX』が発売。時代を遡るトラックリストで構成された同アルバムには、これまでの全シングル&リード曲に加え、新曲2曲が収録された究極のベスト盤だ。彼の基準点=“KX(ケイテン)”が凝縮されたアルバムと共に、この10年間を振り返ってもらった。

文/若松正子

この10年間で見えてきた俺なりの哲学

——曲順は現在から過去へ、新しい順に並んだラインナップ。なかでも1曲目に収録されている新曲「全速力 feat. 三浦大知」はこれまでにない4つ打ちの楽曲で、ベスト盤だけどすごく“新しさ”を感じました。

KREVA 実は4つ打ちでラップするってあまり面白くないんです(笑)。よく遊園地で下にレールがついたゴーカートがあるでしょ。あんな感じでずっと4つで支えているから、腕の見せどころが少ない。だから避けていたんだけれど、今回は自分に課題を作るってことであえてそこにいってみようかなと。で、実際にやってみたらドラムのまったくない部分を作れたのでそこでラップの楽しさを出せたし、自分の技術も昔より上がっているので技も見せられた。その一方で歌詞はただ楽しいだけじゃなくちゃんとメッセージ性のあるものになって、バランス的にもすごくいいものになった気がしています。

——歌詞といえば、デビュー時から現在までで世界観が変わってきているのも、全曲通して聴くとよくわかりますね。

KREVA 2010年のミニアルバム『OASYS』から、自分の哲学が出ていると思いますね。そこから覚悟を決めてラップをしだしたっていうか。その前まで覚悟がなかったわけじゃないけど、もっと楽しむための音楽が多かった気がします。

——その“哲学”とは?

KREVA 信念っていうか、ものを選ぶときのルールみたいなものかな。『OASYS』の時期から世の中の閉塞感みたいなものをすごく感じ出していて。その影響で自分が選んで決めていくって気持ちがより強くなったと思います。

——閉塞感をぶち破りたい、みたいな?

KREVA そうですね。でも簡単には破れないっていうのもわかるじゃないですか。先の丸い棒で風船を突いても、表面が伸びるだけで割れない。じゃあ破るためには、自分の考えをよりシャープに研ぎ澄まして出さなきゃいけないなと。ただ最近はそういう自分をわかってもらうためにはむしろ“抜け”も必要だなと感じていて。そこがまた俺のアマノジャクな部分なんだけど(笑)、自分を良い状態で作詞に向かわせるためには、思いつきぐらいの切り口でポンと歌詞を書くことも大事だなって思っているんですよ。だから次はちょっと笑えるものを出すかもしれない。

——アマノジャクといえばKREVAさんは別のインタビューでも「影響を受けると、常にその逆をやりたくなる」と言っていて。“スーパー・アマノジャク”だなと思いました(笑)。

KREVA (笑)。いや、それはちょっとやそっとじゃ追いつけない偉大な人たちの横に並ばせてもらったからです。そうなるとこの人たちにはない、俺の得意なものは何だろう?って考え方になる。例えば「くればいいのに」の(草野)マサムネさんとか、メロディは俺が書いたけど、自分が歌わなくてホントに良かったなと今も思います(笑)。そういうアーティストに会うと、改めて「俺はラップなんだな」って実感するんですよね。

10年経っても消えないKREVAの“希望の炎”

——アルバムのラストに入ったもうひとつの新曲「Revolution」には、そんなKREVAさんのラップへの想いが詰まっている気がします。その前に収録されている1stシングル「希望の炎」から続けて聴くと、10年の重みも感じてすごくドラマティックだなと。

KREVA 実は最近、曲調とか少人数でやっていた“規模感”とかが「希望の炎」の頃の状況に近くなっているんですよ。「Revolution」もトラックや曲全体のムードがそんな感じになっていて、1周して戻ってきちゃったなって。

——では「希望の炎」で繰り返し歌っている、“希望”への渇望みたいなものも戻っている?

KREVA あのときほど熱いテンションで歌い上げてはいないけど、俺にとっての“希望の炎”は「音楽」であり、良い曲を作りたいっていう想いだから、それはずっと消えていない。“国立競技場の聖火は消えても、KREVAの炎は消えません!”みたいな?これが掲載される頃はちっとも旬じゃない例えなんだけど(笑)。

——(笑)。ちなみにそんな10年間の中で、もっとも辛かったこと、嬉しかったことを挙げるなら?

KREVA 個人的に辛かったのは腹の手術かな。あの痛さ、ホント、ヘビー級(笑)。逆に嬉しかったのはNHKの歌番組に出たとき。出演者がほとんどバラードを歌っている中で俺は運悪くイケイケの「THE SHOW」を歌うっていう状況で、お客さんは当然みんな座っているわけです。だけどそこでたったひとりでパッと立ち上がって、応援してくれた女性がいて、それは俺の中で大きかった。

——鮮烈なシーンですね。

KREVA 映画みたいでした。それを見たときにこういう人がひとりでも2人でもいるときはアウェイでもやらなきゃって思ったし、やれるなと思った。それに俺、特にキープしなくてもモチベーションが高いんです、いつも。そこはロールプレイングゲームに近くて、ドラクエ(ドラゴンクエスト)をやっている人たちって“やるぞ!”って奮い立たせなくても、ピッとつけてパッと入っていくでしょ。それぐらいとにかく曲作りが楽しいんですよ。

——まさに<後はいかにそれをどう楽しめるか>という「Revolution」の世界観ですね。

KREVA それが今の俺だし、全体の状況だと思います。こんな時代に生まれてしまったって嘆くよりは、その中でどう楽しめるかを考えていくほうがいい。そのためにはこれからも目の前にあることをひとつひとつ、全力でやるだけですね。

関連リンク

公式サイト
KREVAライブハウスツアー2014「K10」(ケイテン)
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